テレビ「みんなの家庭の医学」の「アロマで認知症を予防する」という特集については、アロマテラピーに関わるものとして、やはり触れないわけにはいかないでしょう。
とはいえ、わたしは直接番組を見たわけではないので、webで検索して番組の内容を把握したに過ぎないので、細かい認識不足があるかもしれませんが、それにしてもいくつか疑問がありました。
番組の内容をざっくりいうと、
「特定の精油のブレンドを嗅ぐことにより、認知症の予防と改善につながる」
という話。
具体的には、
- 日中:ローズマリー2滴+レモン1滴を午前中に2時間以上
- 夜間:ラベンダー2滴+オレンジ1滴を就寝1時間以上前から2時間以上
(アロマで認知症が?? 「みんなの家庭の医学」より: RubyKittyの「急がばまわれ」を参考にしました。)
さて、ここでいくつかの素朴な疑問が。
- なぜこの精油の組み合わせなのか?
上記リンクによると番組では、
「ローズマリー2滴+レモン1滴」を活性化系、「ラベンダー2滴+オレンジ1滴」を鎮静化系、としていたそうなのですが、「活性化」や「鎮静化」が目的なら、必ずしもこの精油の組み合わせである必要はないのではないでしょうか。
認知症にオススメのアロマ!?|【東京のアロマ教室】初心者でも楽しめるアロマレッスン
では、同様の効果の別の精油の組み合わせを提案されています。 - 精油の量が嗅ぐ時間に比べて少なくないか?
これはわたしの経験からよるものなのですが、上記の精油の量では2時間以上香りが続かないんじゃないかなあ。 - 嗅神経が問題なら、特定の香りである必要はないのではないか?
嗅覚の解剖学的メカニズムについては、
|ドクターコラム| 春日井市勝川/内科・小児科・外科・肛門科・消化器・内視鏡・乳腺科・眼科・耳鼻科・口腔外科・心療内科の総合メディカルモール -クリニックモール勝川-
が分かりやすいです。
番組では、嗅神経を刺激することが重要だ、としていたらしいのですが、嗅神経は嗅細胞が持つ受容体がにおい物質と結合することで刺激されるわけで、特定の香りである必要はないのではないでしょうか。
さらに言えば、香りの種類は脳で認識されるわけで、その点においても、香りの種類と嗅神経の刺激は直接の関係がないのではないでしょうか。
番組で取り上げられた精油は、専門店などでは一時は売り切れ続出だったようですが、だんだんと落ち着きつつあるとのこと。
これをきっかけに、空前のアロマテラピーブーム、とはならなかったようですね。
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